BCG コッホ現象

小児科ブログ 2016.5.7

結核を予防するワクチンであるBCG接種は生後5ヵ月~8ヵ月頃に
受けることが推奨されております。
BCG接種後に、「コッホ現象」という気になるキーワードがあります。
 
コッホ現象とは、
接種部位が短期間で腫れ上がったり膿んだりしてしまう現象のことを言います。
 
BCG接種は23区全てにおいてBCG個別接種体制が整い、
平成28年4月よりBCGについても特別区相互乗り入れ制度による接種が可能となりました。
個別接種は、保健所等による集団接種と比較して、地域のかかりつけ医による
乳児一人ひとりへの丁寧な接種が可能となる一方、
個々の医療機関におけるBCG接種後の対応が重要になります。
 
BCGは集団接種から個別接種となり、更に23区相互乗り入れ接種が可能となりましたので、
小児科クリニックではBCG接種を受ける患者さんが増えていきますので、
コッホ現象の症状が出て結核の疑いの可能性があれば医療機関は管轄の保健所に報告しなければなりません。
接種後のコッホ現象へ確実に対応することが大切となり注視していく必要があるでしょう。
 
 
【コッホ現象】※内容を抜粋※
コッホ現象の判断基準としては、接種後の腫れ方・反応の違いです。
通常は接種後10日頃から赤くなりだすのに対し、コッホ現象は接種後3日位までに激しい反応が発現します。
また赤くなるだけでなく、早い段階から腫れたり化膿したりするという症状も見られます。
 
接種後、2~3日程度で赤く腫れ上がる。
10日前後で炎症部分に白い膿のようなものができる。
接種部位に何らかの強い反応がでている。