インフルエンザ脳症

小児科ブログ 2015.12.25

今年度のインフルエンザはまだ流行していなく、
例年と比べると遅く、年明け1月から2月が予想されます。
 
ここでインフルエンザウイルスから引き起こす感染症の話です。
インフルエンザウイルスは急性呼吸器感染症の原因となり、
時として急性脳症を引き起こし致命的になることが知られています。
 
インフルエンザウイルスによる急性脳症の発症率は                                             
日本で年間60~500人程度であり、後遺症を残すものも多く重篤な疾患です。
症状としましては、発熱、頭痛で始まることが多く嘔吐、意識障害、けいれん、麻痺があります。
厚労省の調査では、脳症の症状としては、けいれんが最も多く71.6%に認められています。
 
現在、各クリニックではインフルエンザの患者さんは未だほとんど診られていないと思いますが、
今後流行時期を向えていきますので、万全な準備をしていきたいところです。
インフルエンザ脳症では、早期診断と集中治療開始の時期をのがさないことが重要と言われております。