保険請求について
各保険証の確認の際のチェックポイントについて、簡単にですが「社保」「国保」「後期高齢者」とそれぞれ見ていきます。
※基本的には3割負担となりますが、
6歳未満(義務教育就学前)は2割、70歳以上の患者様は収入に応じて2割~3割(経過措置中で1割負担の患者様もいます)になります。
また、各都道府県(市区町村)の助成制度もあり、対象の患者様は「医療証」を持参され、窓口負担分が助成されます。
開業される地域の助成制度の確認は必要です。
【社保】について
健 康 保 険 被保険者証 |
本人(被保険者) |
00123 平成 27年 9月 1日 交付 |
記号 12341234 | 番号 123 | |
氏名 | 医 療 太 郎 | |
生年月日 | 昭和 55年 10月 10日 | 性別 男 |
資格取得年月日 | 平成 20年 4月 1日 | |
事業所所在地 | ブログ情報サイト 株式会社 | |
保険者番号 | 01130001 | |
保険者名称 | 全国健康保険協会 東京支部 | |
保険者所在地 | 東京都港区○○○ |
●社保についてチェックしていきます。
社保の特徴として「有効期限」がないことです。
主に会社等に勤務されている方がその会社(保険者)に保険料を支払っていきますので、退職するまで有効と考えてよいかと思います。
※グループ内での移動などで「記号・番号」が変わることはあるようです。
ほとんどのクリニックにて、レセコンや電子カルテを導入されるかと思いますが、
「氏名」「性別」「生年月日」「本人・家族」「保険者番号、記号・番号」の登録をしていきます。
ここでのチェックポイントとしては、本人(被保険者)・家族(被扶養者)でしょうか。
特に説明の必要はないかと思いますが、間違えて入力をしてしまい返戻で帰ってきてしまう場面を多々お見かけしますので注意が必要ですね。
【国保】について
国民健康保険 被保険者証 |
有 効 期 限 平成 27年 9月 30日 |
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記 号 |
50 | 番号 12345678 |
氏 名 | 医 療 花 子 | 性別 女 |
生 年 月 日 | 昭和 55年 10月 10日 |
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資 格 取 得 年 月 日 | 平成 20年 4月 1日 | |
交 付 年 月 日 | 平成 25年 10月 1日 | |
世 帯 主 氏 名 | 医 療 次 郎 | |
住 所 | 横浜市○○○ | |
保 険 者 番 号 | 144113 | |
保 険 者 名 | 港北区役所保険年金課 |
●国保についてチェックしていきます。
基本的に社保とチェックしていく箇所は一緒です。
社保との違いは「有効期限」があることでしょうか。国保は2年ごとに更新となりますのでチェックが必要です。
また、国保は保険証に「本人・家族」の記載はなく世帯主の氏名が記載されています。
レセプト上「本人・家族」の記載は必要ですが、そのルールについてはクリニックごとで様々なようです。
「氏名」と「世帯主名」が同じ方でしたら「本人」、
「氏名」が「世帯主名」と違う方なら「家族」
と覚えておけば間違いないかと思います。
【後期高齢者】について
後期高齢者医療被保険者証 有 効 期 限 平成 27年 9月 30日 |
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保険者番号 | 12345678 | ||
被保険者 |
住所 |
横浜市○○○ |
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氏名 | 医 療 五 郎 | 男 | |
生年月日 | 昭和 10年 10月 10日 | ||
資格取得年月日 |
平成 20年 4月 1日 |
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発行期日 | 平成 20年 4月 1日 | ||
交付年月日 | 平成 20年 4月 1日 | ||
一部負担金 の割合 |
3 割 | ||
保険者番号 並びに保険者 の名称及び印 |
39141015 神奈川県後期高齢者医療広域連合 |
●後期高齢者についてチェックしていきます。
後期高齢者もチェックしていく箇所は一緒です。
注意点としては通常「記号・番号」の記載がありますが、後期高齢者は「番号のみ8桁」の記載になります。
記号はありませんので覚えておくと良いですね。
また「世帯主の氏名」「本人・家族」の記載はありません。
後期高齢者は全員が「本人」となります。
最後に重要な点が「負担割合」の確認になります。
負担割合は窓口での請求の金額も変わってきますので重要です。
後期高齢者の負担割合の間違いも良く見ますので注意が必要ですね。
「社保」「国保」「後期高齢者」と見てきましたが、最後に補足を記載いたしますのでご確認ください。
70歳以上については負担割合が変わる旨、記載いたしましたが、
70歳以上75歳未満の患者様は保険証(国保・社保)とは別に「高齢受給者証」を持っています。
入力の際は「高齢受給者証」を確認して負担割合のチェックをします。
※70歳以上75歳未満の患者様を「前期高齢者」としています。
また、切り替えのタイミングについても覚えておいてください。
前期高齢者(70歳)は誕生日の「翌月」から適応、逆に後期高齢者(75歳)は誕生日の「当日」から適応となります。
※75歳の誕生日前後に診察にかかられた場合のレセプトですが、誕生日の前後とで請求先が変わりますので注意が必要です。